第二話『あいさつの話』


 あいさつは基本とよく耳にしますが、日本語でも英語でもあいさつをして相手から返事が返ってくると気持ちいいものですね。

 先月、アメリカのオバマ大統領が天皇陛下ご夫妻にあいさつをした際、深くお辞儀をしたのが印象深く残っています。通常、アメリカでは相手によってハグや握手をしますが、人によってあいさつの言い方を変えたり、お辞儀をしたりしません。しかし日本では時と場合によってあいさつやお辞儀の角度を変えます。目上の人に対しては深くお辞儀をして「おはようございます」。友達同士なら「おはよう」。世界の文化、風習によって、いろいろあいさつが違うのは興味深いものです。

 
 昔、日本ではあいさつを「言葉かけ」と言い、他人と出会ったり、すれ違ったりしたら言葉を掛けるのが礼儀でした。鎌倉時代の武家家訓「極楽寺殿御消息〔ごくらくじどのごしょうそく〕」にも、誰であれ目にした人に対しては必ず礼儀としてあいさつをすべきと記されています。(日本文化いろは辞典より抜粋)

 ちなみに「おはよう」は「お早くから、ご苦労様でございます」などの略から来ています。もともとは朝早くから働く人に対するねぎらいや気遣いの言葉だったそうです。

 アメリカにいると、買い物先でも知らない人から気軽にあいさつをされる機会も多く、そこから会話が弾んだりすることもしばしばです。また会計のときにお互い「ありがとう」と声をかけます。
 
 あいさつ仕方で、その子の性格、その子を取り囲んでいる家庭環境などわかります。朝のごあいさつが苦手な子は、恥ずかしがりや。親の前でも元気にあいさつが出来る子は、社交辞令が上手な子。でもどんな子どもも親から離れれば意外と元気にあいさつが出来ることも多いです。

 実は、親が常にあいさつをしていれば、子供もマネして自然と挨拶が出来るようになります。海外にいると言葉の違いから思うように挨拶が出来ない場合もありますが、一生懸命気持ちを表現すれば子供にも伝わります。発音が心配でも相手に十分気持ちは伝わります。相手の顔を見て、簡単な挨拶から心がけてはいかがでしょうか??
 

今回の絵本の紹介は、「ごあいさつあそび」0-1歳児から楽しめる本。

~ことりのぴいちゃんがやってきて、とんとんとん、「こんにちは」~

次々といろんな動物がゆうちゃんのうちに遊びに来ます。子供は繰り返しや、知ってる言葉を口に出すのが大好き。あいさつが遊びになってこれをきっかけに自然とあいさつが出来るようになればいいですね。



語り手:
かとうくみこ

日本の風習をもう一度みなおしてみませんか

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